宇和島伊達400年祭を記念した「松竹大歌舞伎」が15日、愛媛県宇和島市で開幕した。上演に先立ち尾上菊之助さんや坂東亀三郎さん、尾上松也さんら6人の歌舞伎俳優が市内中心商店街を練り歩いた。大勢の市民が歓迎する中、にこやかに手を振り、終盤を迎えた400年祭を盛り上げた。
 午後2時、太鼓の音に先導されて恵美須町商店街の北側入り口をスタート。公演会場の南予文化会館(中央町2丁目)まで約400メートルをゆっくりと進んだ。アーケード内には紙吹雪が舞い、集まったファンの声援が飛び交った。
 会館前で鏡開き。6人があいさつする中、亀三郎さんに紹介された宇和島市出身の尾上音二郎さんが急きょ登壇し、一言述べる場面もあった。
 公演では「教草吉原雀」と「魚屋宗五郎」を披露。宇和島では久々の本格的な歌舞伎公演でもあり、大入りの客席からは見事な舞や、笑いあり涙ありの芝居に盛大な拍手が送られた。